時世の句
死を直前にして詠んだ歌の事を「辞世の句」と言います。
天皇や武士、高貴な人々、また有名な歌人が、
死を直前にして詠んだ歌の事を「辞世の句」と言います。
志半ばで倒れた人も、人生を豊かに全うした人も、
それぞれの人たちが、その人生の終わりにたった一つだけ詠んだものです。
後に残す者たちのために詠われた別れを惜しむ歌でもあり、
自分自身の人生の幕を引くために詠われたものでもあります。
あら楽し思いははるる身はすつる
浮世の月にかかる雲なし
(大石内蔵助)
露と落ち露と消えにし吾が身かな
浪速のことは夢のまた夢
(豊臣秀吉)
身はたとひ、武蔵の野辺に朽ちぬとも
留めおかまし大和魂
(吉田松蔭)
散りぬべき時知りてこそ世の中の
花も花なれ人も人なれ
(細川ガラシャ)
先に行くあとに残るも同じこと
連れて行けぬをわかれぞと思う
(徳川家康)
曇りなき心の月をさき立てて
浮世の闇を 照らしてぞ行く
(伊達政宗)
おもいおく言の葉なくてついに行く
道は迷わじ なるにまかせて
(黒田如水)

